My Focus

平等や平和が良いと当然のように言われる世の中で、日々、差別や集団間のいさかいの話は後を絶ちません。何故でしょうか。
かかる集団間の葛藤は、限られた資源や名誉のために発生するのか。あるいは、自分たちが当たり前に過ごしている生活をまもるためには衝突を避けられないこともあるのかもしれない。あるいは、本来適応的な機能でもあるステレオタイプの働きにより、彼らはこうだ、彼らからすると私たちはどうだと、対立が形作られ、持続されるのかもしれない。

僕は、社会心理学に軸足を置き、社会的認知や集団間関係の観点から様々な集団間葛藤の緩和方法を探っています。現実の社会問題を解決するうえでは、理論とフィールドの各々に重きを置いたアプローチが大切と考え、実験室実験から訪問面接などのフィールド調査まで様々な研究手法を用いてきました。

キーワード: メタステレオタイプ、ステレオタイプ、社会的アイデンティティ、集団相互依存観、災害避難に伴う地域性の葛藤、子どもの貧困

Message

NatureにCorrepondenceが掲載されました。
Kobayashi, T., Takebayashi, Y., & Murakami, M. (2020). Disaster-zone research: participants should benefit too. Nature, 579, 193. https://www.nature.com/articles/d41586-020-00696-z